■波動測定器の歴史

 「波動機器」と呼ばれているものには、大きく分けて二つの種類があります。ひとつは米国で誕生した「ラジオニクス」という機器から発展したもの。もうひとつはドイツ生まれの「EAV」{エレクトリック・アキュパンクチャー・アコーディング・ツー・ドクターフォール(フォール博士によって開発された電気鍼条治療器)の略称}と呼ばれる機器です。

 まず、多彩な人物によって彩られた「ラジオニクス」の歴史をたどってみます。この機器を最初に作ったのは、1890年代、米国スタンフォード大学医学部教授だった医師アルバート・エイブラムス博士です。博士は「打診法」によって病気を診断する名人として知られていました。エイブラムスが「波動」と出会ったのも診断中のことでした。まず博士は、悪性腫瘍の患者が西を向いている時に限って、患部のあたりで打診音が微妙に鈍い音に変わることに気づきました。また、ガンの病巣の組織を健常者に近づけても鈍い音になることを発見しました。

 さらに、患者(または病巣のサンプル)と離れたところにいる健常者を銅線でつなぎ、健常者の打診音を調べてみました。すると、やはり鈍い音に変化したのです。このことからエイブラムスは、打診音の変化には地球の磁場と関係がある何らかの微弱エネルギーが関与していること、そしてその微弱エネルギーは銅線によって伝わることを確信したのでした。そこで今度は、患者(病巣のサンプル)と健常者をつなぐ銅線の間に可変電気抵抗器をつなぎ、電流を流さないで抵抗器の目盛だけを変えて打診音の変化を調べました。まず、結核の患者を打診しながら目盛を「1」から変えていきました。すると「42」の目盛で打診音が変化したのです。次にガンを調べると「50」、淋病「52」、梅毒「55」・・・・・といった具合に、病気によって打診音が変化する目盛が違うことがわかりました。

 これらの結果を踏まえて、複数の可変電気抵抗器を直列につないだ病気診断装置「バイオメーター」が誕生しました。ここまでなら、とりあえずは理屈が通りやすいですね。しかし、この装置は一滴の血液からでさえ病気を診断できるという、理屈をはるかに超える代物だということがわかってきたのです。

 エイブラムスはさらに研究を続けました。「微弱エネルギーを発しているのは病気(病巣)だけではないだろう。薬も同様に固有のエネルギーを出しているとしたら、そのエネルギーを人体に放射するだけで薬と同じ効果が出るはずだ。」この考えからエイブラムスは「オシロクラスト(振動破砕器)」という治療器も開発しました。この「バイオメーター」と「オシロクラスト」を合わせたものが、いわゆる「ラジオニクス」の原型です。ちなみに、エイブラムスは「ラジオニクス」という言葉はつかっていません。 その機器にいくつか“つまみ”が付いていて、ラジオに似た形態だったために、のちになってそう呼ばれるようになったのです。

 このエイブラムスの機器は、かなりの患者を治療したようです。ところが、まもなくアメリカ医師協会から「エイブラムスはニセ医者だ」という非難ののろしがあがりました。さらに1924年にエイブラムスが死去したあとも、米国の科学雑誌は18回にわたって中傷記事を連載したのでした。「“エイブラムスの箱”は純真な医者や信じやすい公衆に売りつけて大儲けをするために考案されたものだ」と。

 しかし、機器の驚異の効力を信じた医師は少なくありませんでした。ロサンジェルスの脊椎矯正医だったルース・ドラウン女史(1891年〜1965年)もその一人でした。ドラウンは独自に患者の血液や毛髪さえあれば何千キロも離れたところにいる患者の器官や組織の写真まで撮れるという仰天のカメラまで作ってしまいました。

 このカメラは英国で特許を得ましたが、英国では食品医薬品局の執拗な追及を受け、ドラウンは、ついに「インチキ医師」として逮捕されて獄中死しました。ドラウンがロサンジェルスで活躍していた頃、エイブラムスのもうひとりの信奉者だったシカゴの医師と出会った技師T.ガーレン・ヒエロニムス(1895年〜1988年)もエイブラムスの機器を改良したものを作っていました。その装置を使って1968年にはNASA(米国航空宇宙局)とは全く別にアポロ11号の飛行士の生体機能モニターにも成功しました。飛行士の写真だけを使って、月から帰ってくるまでの飛行士の体温・血圧などをほぼ正確にモニターできたとのことです。

 こうしてドラウン・ヒエロニムスの流れが表向きには途絶えた米国とは違って、英国ではオックスフォード大学出身の土木工学技師デ・ラ・ウェアが「エイブラムス箱」の関心を持った医師たちの要望に応えてさらに改良を加えた機器を作り上げました。この機器は医療面でかなりの成果をあげ、1960年代にはロンドン高等裁判所で「効果あり」と認められたため、現在英国にはラジオニクスで病気の診断と治療を行っている施設が50ヶ所以上もあるといいます。

 さて、もうひとつの「EAV」(エレクトリック・アキュパンクチャー・アコーディング・ドクターフォール)タイプの波動機器の歴史について簡単に触れます。EAVの歴史で触れるべきは開発者のフォール博士のひとりです。ラジオニクスのような込み入った流れもないし、中傷や悲劇もとりたててはありません。フォール博士はドイツ人で、長年にわたって中国・上海医学院に留学し、1950年代に漢方医学と量子力学の研究を通じて「EAV」医療体系をつくりあげたといわれています。全世界で約2万5千台ものEAV機器が使われているといいます。

 波動機器は、あらゆる物質は固有の「波動」をもち、それを放射しているという前提で作られています。各波動の固有名詞に当たるのが「コード」と呼ばれるものです。例えば臓器の心臓のコードは[04166]、肝臓は[04273]、悪性腫瘍は[06005]、豚肉は[05680]、元素の鉄は[03299]といった具合です。機種によってコード表示は違いますが、物質の固有情報を食品のチェックや病気の診断に使うという点はすべての計測機器に共通しています。

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